PNF治療とは

PNF治療のイメージ写真

PNF(proprioceptive neuromuscular facilitaition)とは運動療法のひとつであり、日本語では固有受容性神経筋促通法と訳されます。これは、1940年代の後半に、アメリカの医師であるカバット博士がポリオ後遺症で悩む患者の筋収縮を高めるため、2人の理学療法士と一緒に開発したという神経生理学的原理を基に作られたリハビリ手技です。

ヒトは、外傷や神経疾患、運動発達の遅れなどの原因により、神経障害や筋力低下が起きると筋肉と脳神経との連動が上手くいかなくなることから、動作時に痛みや違和感を持つようになります。

このような場合に皮膚、筋、関節など体中にあるとされる感覚受容器に向け、国際PNF協会が認定するインストラクター(セラピスト)でもある当院在籍の理学療法士が手技により適切な刺激と操作を与えます。そして感覚受容器で得た情報(刺激)は、脳などの中枢神経系に伝えられ、やがて脳神経と神経筋を再び活性化させるというものです。PNF治療とは人間が本来持っている運動機能を引き出そうというものです。

アメリカや諸外国では、潜在能力を引き出す治療法として、リハビリテーションだけでなくスポーツでも取り入れられています。当院でもスポーツ選手には競技特異性のある、バランス強化の対策として、またご高齢の患者様には歩行姿勢、歩行能力の改善、転倒予防のために行うなどしており、PNF治療は大変役立っております。